概要
SAPが公式で提供しているSAP NetWeaver AS ABAP Developer Edition トライアル版の構築手順を解説します。SAPの全機能を使える訳ではありませんが、完全無料でSAPを試すことができます。
基本的には公式の解説と同じ流れでですが、周辺ソフトの導入手順や、実際に使うにあたって必要と思われる作業を追加で解説していきます。
構築イメージ
今回は上図のように、ホストOS(Windows)上に仮想化ソフトVirtualBoxでゲストOS(openSUSE)を構築してSAPをインストールします。ホストOSにはSAP GUIもインストールして、ホストOSのSAP GUIから、ゲストOSのSAPに接続します。
SAPや使用する各ソフトウェアは、執筆時(2020年9月)にダウンロード可能な最新バージョンを使用します。
準備したPC
導入するSAPのシステム要件は公式の解説に記載されています。
- x86_64プロセッサベースのハードウェア
- 必須:少なくとも4GBのRAMと約8GBのスワップ領域
- 推奨:少なくとも8GBのRAMと約8GBのスワップ領域
- サーバーインストール用に約100GBの空きディスク容量
- クライアントインストール用に約2GBの空きディスク容量
- OS言語に英語を設定(ゲストOSにSAPをインストールするので、ゲストOSの言語を英語に設定)
また、SAP以外にもインストールが必要なソフトやスワップ領域のための容量も必要になります。
今回、構築用に下記スペックのノートPCを準備しました。OSがWindows7ですが、推奨であるメモリ8GB以上のPCがWindows7しか手元に無かったためです…
- OS:Windows7
- 物理メモリ:8GB(6GBをゲストOSに割当てます)
- ハードディスク:450GB(150GB程空きがあれば十分です)
解説の流れ
下記の流れで解説していきます。
- 概要(本ページ)
- ホストOS設定
- VirtualBoxインストール
- WinSCPインストール
- ゲストOS構築
- ゲストOS設定
- SAPインストーラーダウンロード
- SAPインストール
- SAP GUIインストール
- SAPサービス起動・接続
- SAPインストール後作業 – ライセンスキーインストール
- SAPインストール後作業 – プロファイルインポート
- SAPインストール後作業 – その他任意作業
- ユーザ・パスワード情報
- 番外編 – エラー調査
以上
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