概要
SAPにおける「カーネル」とは、SAPアプリケーションを実行するために必要となるプログラム群のことです。
私が説明する際には、「OSレベルから見たSAPの実行環境みたいなイメージです」と伝えています(基本コンポーネントとカーネルを合わせてSAP NetWeaver ASなはずなので、そこまで間違っていない…はず)。
カーネルはOS,DBに依存するため、条件に合うものを準備し、SAPインストール時に各コンポーネントと一緒にインストールします。
例としては、SAPサポートとのネットワーク接続を行うための「saprouter」や移送を行うための「tp」等があり、これらの機能がカーネルとしてインストールされることで、最初から標準機能として使用することができます。
カーネルを意識することはあまりないのですが、SAP Noteの一環でカーネルパッチ適用が必要になった場合等には話題にあがるため、BASIS担当者としては知っておく必要があります。
ここでは、SAP GUIからSAPにインストール済みのカーネル情報を確認する方法を解説します。
尚、解説ではトライアル版のSAPを使用しています。詳細は下記を参照してください。
SAP NetWeaver AS ABAP トライアル版構築
手順
SAPにログオンし、トランザクションコード「SM51」を実行します。
SAPを構成しているインスタンスの一覧が表示されます。
※今回のトライアル環境は1インスタンス構成のため1行しか表示されていませんが、複数インスタンスで構成している場合には、ここにすべてのインスタンスが表示されます。
続いて、確認したいインスタンスを選択して「Release Notes」をクリックします。
SAPにインストールされているカーネルの情報が表示されます。
カーネルのバージョンやパッチ情報だけではなく、サポートしているOS,DBの情報や、カーネルに適用済みのパッチ情報も合わせて確認することができます。
以上
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